横須賀の税理士が解説！贈与とは？贈与税の基本と非課税の特例

贈与とは

贈与とは、自己の財産を無償で他人に与える行為を指します。一方的に財産を渡すだけでは、贈与とはみなされません。贈与する人が「自己の財産を無償で譲渡する」という意思を示し、贈与を受ける人がその申し出を受け入れることで、初めて贈与が成立します。

贈与には様々な形態があり、現金だけでなく不動産や株式なども贈与の対象となります。受け取った贈与が一定の金額を超えた場合、贈与を受けた人は贈与税を納める必要があります。

贈与税はどのような場合にかかるのか

贈与税は、基本的に「物やお金を贈る行為」全般にかかる税金です。現金の贈与はもちろん、土地や建物などの不動産、株式などの財産を親から子などに無償で譲渡する場合、または第三者に無償で譲渡する場合などが該当します。

贈与税は、一般的に贈与を受けた人が贈与税を支払う義務を負います。また、贈与税は個人に課税されるため、贈与を受けた世帯全体ではなく、個々の人がそれぞれ対象となります。さらに、贈与税は「一年間にもらった財産の合計額」にかかるので、その年に受け取ったすべての贈与が対象となります。

ただし、すべての贈与に税金が発生するわけではなく、贈与税は一定の基準額以下の場合は非課税となります。この基準額は「非課税控除額」と呼ばれ、年間の贈与額が110万円以下であれば非課税となります。

贈与税と相続税の違い

贈与税と相続税は、それぞれ名前のとおり贈与と相続に関連する税金です。贈与税は生前に贈与を受けた財産にかかる税金で、一定の基礎控除額があります。一方、相続税は亡くなった方（被相続人）の財産を受け取る際にかかる税金で、課税対象となる財産から一定の基礎控除額を引いた金額に対して課税されます。

両者の税率は異なりますので、贈与と相続のどちらの時点での受け取りを選ぶかによって支払う税金の額も大きく変わってきます。

贈与税が非課税になる特例

贈与税では、一定の要件を満たす場合に税制上の特例があります。贈与税が非課税になる特例として、4つのケースをご紹介します。

贈与税の配偶者控除

夫婦間の居住用不動産の贈与について、基礎控除とは別に最高2,000万円まで控除が受けられます。贈与税の申告書または更正の請求書に、配偶者控除の適用を受けることを記載して提出する必要があります。

住宅取得等資金贈与の特例

父母や祖父母などの直系尊属から住宅取得用の費用を贈与された場合、一定額まで贈与税が非課税となります。贈与税の申告期間内に、贈与税の申告書に「住宅取得等資金の非課税」の適用を受けることを記載して提出する必要があります。

教育資金一括贈与の特例

30歳未満の人が学費などに充てるため、父母や祖父母などの直系尊属から一括で贈与を受けた場合、1,500万円まで非課税となります。取扱金融機関の営業所等を経由して教育資金非課税申告書の提出等をすることにより、非課税となります。

結婚・子育て資金の一括贈与特例

結婚や子育てのために、父母や祖父母などの直系尊属から一括で贈与された資金について、1,000万円まで非課税となります。取扱金融機関の営業所等を経由して結婚・子育て資金非課税申告書の提出等をすることにより、非課税となります。

これらの特例を適用するためには、一定の要件を満たす必要があります。贈与税の計算方法や非課税の特例について詳しく知りたい方は、専門家である税理士に相談することをおすすめします。

横須賀にある石井理恵子税理士事務所では、相続税・生前対策に詳しい税理士がご相談に応じます。適切な対策をアドバイスいたしますので、ぜひ一度お問い合わせください。